渡辺浩二設計室 のブログ

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これでもかと降って積もった雪もようやく姿を消したなあと、ホッとしたところで今度は台風並みの強風が吹いた境港でしたが、見上げると空の色は、春のそれに日毎に近づいているようです。報道によると、来年度の予算も衆議院を通ってまもなく可決となるとのことで、いろいろと言われている住宅政策 (ZEHが環境・経産・国交省の、三省連携による事業になる、とか) についても、予算を得て 「お墨付き」 となった全体像が、まもなくあきらかになるでしょう。


といった感じの、春近しの今日この頃ですが、上の写真は米子市内のフェンス改修工事の様子です。年明け早々に既存部の解体を済ませた後、雪解けを待ってから再開した鉄骨工事はまもなく完了、この後に塗装とスクリーン材割り付けの現場立会が控えます。


現場では、外にいるのが気持ちよくなる気候のなかで、作業を続けてもらっています。




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上のスポンジ製ローラーの写真を見て、おおと身を乗り出し、思わずブログタイトルのような名前を付けたくなったそこのアナタ、これ、雨降り翌日の土台敷きの前や上棟の次の日にあったら便利そう、ですよね?

このローラー、先日伺ったNEXTSTAGEさんの第三者監査の際に、現場で見つけて写真を撮らせてもらったものなのですが、現場監督のYさん曰く、便利だよお、とのことでした。先程調べたら正式名称は、「らくらく吸水ローラー」  (Click!)  という名前で、リンク先のAmazonの紹介によると、グラウンドなどの水はけにも用いるようです。


2000年におこなわれた建築基準法改正や住宅保証機構、かし保険の整備などから数えてまもなく20年になりますが、このあいだに一般的な木造住宅の構造は、 「一定レベル」 の仕様が業界内の標準 (もちろん例外、足りないもの、やり過ぎのものはありますが) となり、基礎構造においては鉄筋コンクリート総土間の、いわゆる 「ベタ基礎」 が標準となっています。


このベタ基礎、地盤面に接する面積が増える分、単位面積当たりの必要地耐力は少なくて済み、また、鉄筋コンクリートの一体構造となるために構造体の強度が高くなるため、 (地耐力調査で) 比較的柔らかいと判定された地盤でも、くい打ちなどの地盤改良工事が不要であったり、一体構造であることを活かして、床下空間を 「室内の空気層エリア」 となるように断熱し、この空間をエアコンなどで暖めることで、空気を熱源 (冷媒) とする床暖房 (いわゆる 「床下エアコン」  (Click!) ) をおこなうことも可能です。


と、上に書いたようないいことづくめのベタ基礎ですが、工事期間中、屋根が架かる前に雨に降られると、基礎内に雨水が溜まってさながらプールのような状態になり、湿度が大敵である木構造では、この雨水をいかに効率よく早期に排水するか、その都度頭を悩まされます。


これまで排水方法には、例えば基礎立ち上がり側面に仮設の水抜き穴を設けたり、排水用ピットを設けてポンプで排水するなど、いろいろと対策は考えられ実践されているものの、私の知る限りでは、土間表面に残るわずかな水分は、タオルやスポンジなどを被せてバケツに絞って、を繰り返す 「人海戦術の家内制手工業」  (Click!)   でしか取り除く方法がありませんでした。


といったところで発見した土台敷きその前に、ではなくて、らくらく吸水ローラーだったものですから、現場で見つけて、おおと身を乗り出してしまいました (^^;

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吸い取った水分は、上の写真のように、専用の金物に本体をひっかけ、上から押さえると、スポンジが軸方向に (この発想がスゴい!bravo!) 縮んで水分が絞りだされて・・・

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バケツ内に溜まります。


少し前のブログでご紹介した 「左利き用スケール  (Click!)  」 もそうですが、必要に迫られての道具類の進化というのは、まさに日進月歩なのですねえ・・・

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昨年秋にスタートした本計画は、年明けに基本設計がまとまり、現在実施設計中です。


私は、実施設計は、断面の検討からはじめることが多いのですが、既存改修と増築とを組み合わせている本計画でも、既存部分 (上の写真の赤いほう) の高さ方向の情報を抑えながら、増築部分の床レベル、桁高、小屋組などを選択・決定したのち、平面詳細の検討に入っています。


年をとるほどに、時間の過ぎるのがどんどん速くなる、とはよく言われることですが、ここのところ、それこそ1年があっという間だなあと感じるようになって、指折り数えてみると、建築業界のお世話になりはじめてから、まもなく27年になります。


そして、気づけば弊社も昨日 (18日) で業務開始から6年目に入りました。いまこうして振り返っても、本当にあっという間でした。


とはいえ、この間、ご計画完了・現在進行形のクライアント様と専門工事業者の皆さん、建物検査法人と検査にお邪魔する現場の方々、製図講座のスタッフの方々と生徒さんたち、同じ土俵で頑張っている建築士の皆さん、そしてこのブログを読んでくださっている皆様・・・・・と、思い浮かぶままに書き記してゆけばおそらくキリがなくなるほどに、本当にたくさんの関わり合いのなかで 「生かされている」 のが弊社であり、そのなかでの役割、できること、しなければならないことは、この5年で5年分だけ明確になり、その思いはさらに強くなりました。


5年前、業務開始と同時にホームページを立ち上げ、そのなかで「店主敬白」 (Click!) と題して、建築の、とりわけ住まいづくりについて、それまでの経験から感じていたことを書いたのですが、5年後の現在、建築を取り巻く環境は、幸いなことに不況感は脱して、というかむしろ忙しいほどになっています。


一方で、そうした表面的な忙しさとは別に、かし保険や第三者機関の検査等で他社さんの現場を拝見するごとに感じるのですが、仕様や管理方法を工夫しながら、各社それぞれにそれぞれの現場での品質管理に誠実に取り組まれています (このことは、背景にある設計や積算についても同じことが言えるのでしょう) 。地に足の着いた家づくりは各地で確実に着実に進められていて、この流れに取り残されないよう、私も日々精進せねばなりません。


そしてこの感触は、皆で、この業界の誇り、とでもいうようなものを作り上げ積み上げているような連帯感に繋がる、なんだかほっこりできる手応えでもあります。もちろんそうした 「ほっこり感」 のなかでも日々の業務はバリバリこなしてキリキリ働いていますから・・・・・現在図面、あるいは見積等をお待ちいただいているお客様にはすみません、もう少しだけお待ちください (本当にすみません) 。


本日で5年と2日目の弊社ですが、これからも、目の前のご計画、案件を更によりよいものにするために、知恵を絞り汗を流すことを一日ずつ、こつこつ積み重ねてゆく所存です。


引き続き、御贔屓の程、宜しくお願い申し上げます。
 
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あたらしい一年のはじまりです。


本年も、地に足のついた住まいづくりを、クライアント様、職方のみなさんと一緒に、コツコツ積み重ねてゆく所存です。 「安心して住み続けることのできる、家づくり」 を念頭に置きつつ、引き続き精進を重ねて参ります。


皆様には変わらぬご愛顧のほど、何卒宜しくお願い申し上げます。


渡辺浩二