渡辺浩二設計室 のブログ

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昨年 (Click!) は見頃をすぎてからの訪問だったので、米子での用事を済ませた先月中旬、そういえば庭先のチューリップが咲いていたなあと思い出したその脚で、安来市伯太町までいってきました。


平日の午後とはいえなかなかの人出で、残念ながら屋台は週末のチューリップ祭りに向けて準備中でしたが、良い天気の下、あたり一面の花の絨毯を堪能しました。定番の赤白黄色にオレンジや紫など、さまざまな色の花がきれいだったのですが、交配の組み合わせによって、できる花弁の色が定まっているのですね。いま話題の青いバラは、その成り立ちは色素の移動によるもので、特徴を次世代に受け継ぐことはできない(M様、このような理解でよいでしょうか(^^)?)のだそうです。


今朝、出勤前に庭の様子をうかがうと、チューリップは花弁を落として、早くも来年の準備に入ったようです。枯れ枝然としていた紫陽花は、若い芽が目立ちだしました。自然あふれる(!)我が家の周辺は、5月らしい日差しを受けて、全体的に緑色が勢いを増したようです。


というわけで今年の連休も、まずは庭と畑の草取りからのスタートです(^^;

わかりにくいタイトルでごめんなさい。


いわゆる「諸費用」 を含んだ、家づくり全体の費用を整理してみました。


以下、骨格に徐々に肉付けするかたちで3つのステップを踏んで、費用を項目分けしました。


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ステップ1

家づくり全体に必要な費用は、


1:「家づくり(=物理的な建築行為)」 の費用
2:土地取得の費用
3:そのほかの費用


の3項目に分類できて、この3つの合計から、


4:助成や還付などの収入


を減じたものが、家づくり全体に必要な費用の正味です。


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ステップ2

それら4つの項目それぞれをさらに分類すると、


【1:「家づくり」 の費用】
・設計業務委託費
・本体工事費
・外構植栽工事費


【2:土地取得の費用】
・土地代金
・手数料
・固定資産税


【3:そのほかの費用】
・税
・登記費用
・ローン関係の費用
・公的申請費
・上下水道電気などの初期費用
・その他


【4:助成や還付などの収入】

・長期優良住宅に対する助成
・県産材を用いた住宅に対する助成
・所得税の住宅ローン控除
・すまい給付金(消費税増税分の補填)


の、16項目に分類できます。


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ステップ3

それら16項目それぞれをさらに分類すると、


【1:「家づくり」 の費用】

<設計業務委託費>
・基本設計
・実施設計
・見積調整
・工事マネジメント
・設計監理

<本体工事費>
・地盤調査
(地盤改良工事)
・基礎工事
・左官工事
・大工工事
・構造材、プレカット費
・木材費
・建材費
・支給材
・断熱工事
・板金工事
・鋼製建具(バルコニーなどを含む)
・木製建具、家具工事
・塗装工事
・内装工事(畳を含む)
・住宅設備機器
・電気設備工事
・給排水設備工事
・防水工事
・産廃処分費
・仮設足場工事
・仮設トイレリース料
・安全対策費

<外構植栽工事費>
・外構工事
・植栽工事


【2:土地取得の費用】

<土地代金>
<仲介手数料>(※)仲介のある場合
<固定資産税>


【3:そのほかの費用(=いわゆる「諸費用」)】

<税に関するもの>
・印紙代(業務委託・請負契約書、つなぎ融資手形)
・不動産取得税(※)引越し後(諸費用には含めないこともあります)
・固定資産税(※)引越し後(諸費用には含めないこともあります)

<登記に関するもの>
・登記費用(土地)
・登記費用(建物)

※登録免許税を含む

<ローンに関するもの>
・ローン手数料
・ローン保証料
・つなぎ融資費用

<公的申請に関するもの>
・建築確認申請
・完了検査申請
・フラット35適合認定申請
・  〃   完了検査申請
・長期優良住宅適合認定申請
・県産材証明申請


<上下水道電気など、インフラ初期費用に関するもの>
・水道加入金
・排水負担金
・仮設電気臨時工事費


<その他>
・お初穂料(地鎮祭)
・ご祝儀(上棟式)
・その他(引越し費用など)


【4:助成や還付などの収入】

<長期優良住宅に対する助成>
<県産材を用いた住宅に対する助成>
<所得税の住宅ローン控除>
<すまい給付金(消費税増税分の補填)>
など


の、56項目に分類できます(けっこうたくさんありますね)。


できるだけ「小分け」 にして、手に取れる大きさにしたそれぞれの項目で、ああでもないこうでもないと検討を重ねるほど、予定外の出費を防いで、「やり繰り」の深さを得ることができるようです。そしてそのことが結果的に、コストダウンを招き入れるようでもあります。





リノベーションやリフォームなど、改修工事について、ここのところよく話題にあがる素朴な疑問や、その特徴など、6つの項目にまとめました。


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【1:リフォームとリノベーションとは、なにが違うのか?】


ウィキペディア (Click!) によると、


<リフォームは「老朽化した建物を建築当初の性能に戻すこと」を指し、・・・・・一方リノベーションは、修復だけでなく「用途や機能を変更して性能を向上させたり価値を高めたりする」行為も含むため、より良く作り替えるという目的が含まれている。工事の規模も、間取りの変更を伴うような大規模なものを指すことが多い>


のだそうです。


大掴みにいえば、


・衛生機器の交換や内装の張替えならば 「リフォーム」
・間取りや用途、動線の変更を伴うものならば 「リノベーション」


ぐらいの使い分けで、個人的には業務にあたっています。
(法令による、明確な定義はありません)


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【2:「ホームインスペクター」とは?】


この言葉、恥ずかしながらお客様に教えていただきました。
住宅新報 (Click!) によると、


ホームインスペクターとは、ホーム(home=住宅)のインスペクター(inspector=調査官、検査官、査察官、監督官)のことで、「第三者的な立場で住宅診断をおこなう人」の名称で、調べてみるとどうやら、民間の資格認定もあるようです。


ちなみに既存住宅の「インスペクション」に関しては、国土交通省によるガイドライン (Click!)  が定められています。


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【3:他に「住宅診断ができる」ひとは?】



実務経験をもち、現場に精通した建築士が最適であろうと思いますが、上記ホームインスペクターさんについても、認定を受けてかつ、建築士である方もいらっしゃるようです。


耐震診断、設計および耐震改修工事の括りで言えば、現在、鳥取県や島根県など各県単位での資格者の登録制度もありますから、その登録者であるかどうかも、目安のひとつになるのかもしれません。


※参考:「鳥取県木造住宅耐震化業者登録」の制度について (Click!) 


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【4:新築工事と比較した改修工事(共通するところ)】


以前「コストから逆算したプランニング」 (Click!) と題して当ブログに記したように、その建物のコストは、


・材料の量と
・作業(施工)の量


つまり、当該部分の表面積に正比例します。


これは新築工事にも改修(リフォーム・リノベーション)工事にも同じことがあてはまります。


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【5:新築工事と比較した改修工事(工事費が異なるところ)】


改修工事は、建物を部分的に撤去解体してから施工するので、


イ:解体工事をおこなう表面積
ロ:補修工事のボリューム
ハ:解体後の既存部分の表面積
ニ:新設部分の表面積


の4点に、建設コストは正比例します。


改修工事が、イメージよりも割安ではないといわれるのは、新築工事には発生しない、改修工事特有の工種である、


「イ:解体工事(と産廃処分費)」
「ロ:補修工事」


が、どのくらい必要であるかということを掴みづらい(故に「盛り」がちになる)からです。



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【6:「盛らない」ようにするには?】


以前設計した民家の改修(リノベーション)工事で、状態の良い土壁部分をそのまま残して断熱材として扱い(気密工事は実施)、土壁の解体処分費と断熱工事費を同時に削減する計画としたことがあります。


コストアップの要因とは、やりようによっては、それ自体がコストダウンの「産みの母」になり得るのだなと実感したのですが、なんとかそこまでたどりつけたのは、


・実測ができて現況図がひととおり揃い、
・そこをベースに検討を重ねることができたこと


が、内容の把握とクライアント様、職人さん、設計者の情報共有を呼び込んで、


初期段階では不確定(=「盛った」)要素にしか見えなかったことがらが、具体的な減額要素へと変化していった


からだと思っています。


最近の改修事例を通して再確認できたのですが、このことは、計画の規模の大小を問わないようです。そして新築工事にも、そのまま当てはまります。

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美保関町まで出向いた折、せっかくだからと脚を延ばしてえびす様の総本山である美保神社へお参りしました。参拝ののち、これまたせっかくだからと、青石畳通りを散策しました。


北前舟の寄港地として栄えた歴史を感じさせる、趣き深い建物が建ち並ぶなか、美保館さんの旧館のなかをガラス戸越しに覗くと、伝統的な和風旅館のエントランスの奥が和風建築らしからぬ「妙な」明るさです。セオリーどおりに考えると、これだけの奥行きのある建物の、あの奥まった位置には自然光は届かないはずなのにと、思わず前のめりになってもう一歩近づいたら、入口脇には、見透かされたかのように「建物見学も可」の看板が立っています。誘われるまま戸を開けて、中へ入ると・・・

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どうやらホールの上は吹き抜けのようです。受付を済ませてスリッパに履き替え、案内にしたがって右手の階段を上がります。

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写真上部に僅かに見えるのは、鉄骨製のガラス屋根です。ここは元々は屋根のない石貼りの床の中庭で、昭和初期にガラス屋根を架け床を木製として、室内へ転用したのだそうです。天窓や高窓の光を吹き抜けを経由して1階に届ける手法は私もよく用いるのですが、それにしては明るすぎるぞと奥へ進んで見つけた明るさの正体はなんと、「屋根全面がガラスだから」でした。


細部を見ると瓦屋根の軒先はガラス屋根よりも室内側にあって、雨どいも完備(!)されています。つまりこの吹き抜け上部では、屋根で受けた雨水の一部を室内に一度取り込んでから、室内に備えた雨樋で受けて排水するという、なんとも豪快な雨仕舞いになっています。以前イタリアにて、中世の石造りの建物にガラスや鉄骨製の屋根を架け、社屋や公共施設へ転用した例を見て回ったことがあるのですが、これほどまでの大胆さには出会えませんでした。


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おそらく大雨の時には樋で受けきれない雨が室内を濡らし、夏は温室状態で暑いのだろうけど風通しは良さそうだからまあ大丈夫なのか・・・・などと考えてしまうのは、おそらく無粋なのでしょう。

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「まあ、少々濡れたり暑かったりするけどどうよコレ、いいカンジでしょ?ゆっくり見てまわってね。」


もはやお会いすることは叶わないのですが、もしも当時の建築主(大旦那)さんにお目にかかれたとすれば、おそらくこんな風にさらっと言われそうな、遊び心の詰まった屋根と、その他各所の造作でした。これから私が設計する住宅のリビングに雨樋が走ることはおそらくないでしょうが(たぶん)、すごいものを見せてもらったなあと、衝撃の余韻に浸りながら境港に戻りました。


昭和初期に山陰の地でのこの大胆さ・・・美保関、恐るべしです。しかしガラス屋根と木製床を設える前の「中庭の時代」もここはきっと、素敵な空間だったのでしょうねえ。


「ラケット」 とひと括りに言っても、それが卓球のものなのか、バドミントンなのかテニスなのかで、それに合った振り方や力の入れ具合が異なるように、地震の揺れが建物におよぼす影響も、そのエネルギーの大きさと揺れの種類(周期)によって異なると言われています。 建築住宅ジャーナリストの細野透さんによる記事、「キラーパルスの不思議な『ひとり舞台』」(日経BP、2011年) (Click!) には、そのメカニズムの詳細と変遷がまとめられています。


(大胆に)要約すると、


・地震波には、一般的な建物(固有周期0.3秒前後)におおきな影響をおよぼす特定の周期があり
・具体的には、1.0から2.0秒のそれが「キラーパルス」であることが判ってきている


とのことで、


恥ずかしながら、連休中にこの記事を読むまで 「単純共振説」 で理解が留まっていた身には、これまでに過去の地震データに接した際のもやもやが、そういうことだったのかと一気に晴れる内容(関心をお持ちの方は、ぜひご一読ください)だったのですが、この研究成果も将来、観測精度や計算速度の向上により、よりよいものに書き換えられるであろうことも同時に実感しました。


もちろん、これとは別個の話として、現在の、実際の家づくりにおいては、基本である建築基準法(これも究極には「途上」ですが、2000年の法改正からこれまでの地震災害を通して、その安全性への検証が繰り返されています)をしっかりと押さえ、安全側に沿った謙虚な姿勢で臨んだものであれば大丈夫、心配ありません。


2000年(あるいは、いわゆる新耐震基準の1981年)以前に建てられた住宅(建物)については、念のために一度、耐震診断を受けておかれることをお勧めします(各市町村による助成制度も整っています)。

(参考)
鳥取県震災に強いまちづくり推進事業 (Click!) 
米子市震災に強いまちづくり推進事業 (Click!)