渡辺浩二設計室 のブログ

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「大篠津の家」 は、解体工事が完了して先日、地盤調査をおこないました。
(今回も表面波探査による地盤調査です)

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表面波 (ひょうめんは) 探査とは、振動機によって地中に振動を発生させ、 「その振動が地中を伝わる速度」 から、地盤の強弱を解析・確認する調査方法です。


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上の写真は振動機で、ここから地盤面に振動を与え、人工的に 「小さな地震」 を起こします。


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そして、その際に伝わってゆく振動を検出器と呼ばれるセンサー (上の写真の、二つの金属製の円柱) で測定、解析します。


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データは、地表面から10m程度の深さまで検出されます。解析結果は良好で、杭打ちなどの必要はない、との判定で、まずはホッとしています。


現場は建築確認と県産材助成の申請を経て、まもなく着工します。

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「上乃木の家」 の解体工事中の現場から、建物の板図 (いたず) が見つかりました。


板図とは、文字通り大工棟梁が 「板に書いた (平面) 図」 のことで、 昔はこの板図と、建物高さのそれぞれの基準を記した棒である、矩計 (かなばかり) 棒があれば、それだけで家一軒が建てられたのだそうです。


この板図、リビングの床を剥がしたところにあらわれた、囲炉裏の中から発見されました。築年数から逆算すると、およそ50年前に描かれたもののようで、クライアント様のお母さまに伺ったところ、当時の建物の周辺は畑と田んぼばかりで、敷地前の県道も舗装されていない状態だったのだそうです。縦長の板の上部が2階平面図で、下部には1階平面図が描かれています。



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裏面には屋根伏図が描かれています。ゴム底の靴跡が発見された際の様子を生々しくあらわしているようで、よくぞ他の材に紛れず、無事に出てきてくれました。


私たちも (基本・実施) 設計図を描いて、完成後に工事写真と竣工図を残すのですが、こうして大先輩が描かれた50年前の板図を手に取ると、この風格にはまだまだ私では及びません。とはいえ、これから皆でつくりあげてゆく家、そのようにして出来上がった家に対する思いや願いの 「根っこ」 の部分は、昔も今もきっと、変わらないのだろうとも感じています。