渡辺浩二 設計室

分離発注の家づくり 自分らしい暮らしを建築家のワン・ストップサポートで

店主敬白


10周年のご挨拶


毎年言っているような気がするのですが、年齢をかさねるほどに、時間の過ぎるのがどんどん速くなって、1年があっという間です。指折り数えてみると、建設業界の末席に腰掛けてから間もなく32年です。


そして、気づけば弊社も一昨日で業務開始から11年目に入りました。いま振り返っても、本当にあっという間でした。


この間、気候変動や自然災害、疫病、テロ・紛争、不安定な経済情勢など、日本国内に限らず全世界で、予想もつかない出来事が続いてきたのは周知のとおりですが、範囲を私の日々の生活圏に絞っても、ところどころでずいぶん様変わりしてもいます。


そうしたなかで、10年、ここまでに「できたこと」への手応えと、ある意味ではここからが本当のスタートなのだという実感と、ここから10年先に見える景色はどんなふうだろう、との憧憬が綯い交ぜになった不思議な気持ちでいます。今日が明日に、今が未来に繋がっているという事実に身をもって頷けるようになれた、大切な学びの10年でもありました。


10年前、開業時のご挨拶として書いた「店主敬白」、そして5年前の「5周年のご挨拶」のなかで触れた「地に足の着いた家づくり」は、どうやら次のフェーズに入ったようです。


(「店主敬白」、「5周年のご挨拶」は、この後に掲載しています。もしよろしければご笑覧ください)


かし保険や第三者機関の検査など、さまざま機会で他社さんの現場へ伺った際に感じるのは、皆さんそれぞれに練度を高めて、掲げている「旗標」をさらによいもの、再現性の高いものにするための試行錯誤を積み重ねているなあ、といったものです。


このような取り組みに負けないよう、私も日々精進せねばと思うのですが、こうした場で感じる「空気」は、よい意味での競争心を掻き立ててくれることに加えて、これからのあたらしい住宅、建築物をともにつくってゆくのだという気概を私にもたらしてもくれます。


これからも、おそらく世の中(というか大仰かもしれませんが世界、でしょうか)は絶えず変わり続けて、私たちは予想のつかないさまざまな出来事に遭遇するのでしょう。ならば私はこれからも、その時にでき得る技術とアイディアを駆使した家づくり、建築物の構築に尽くします。そして、その技術とアイディアはそれ自体が「目的」ではない、人間として満たされてヒトの営みを守るために注意深く選ばれた「手段」であることを、ここにあらためて記しておきます。


本日で10年と3日目の弊社ですが、これからも日々の研鑽を怠らずに、目の前のご計画、案件を更によいものにするために、クライアント様、職方の皆さん、関係者の方々と一緒に知恵を絞り汗を流すことを、こつこつ積み重ねてゆく所存です。


引き続き、変らぬ御愛顧の程、宜しくお願い申し上げます。


2023年 1月20日
渡辺浩二


(以下 「5周年のご挨拶」、「店主敬白」です)

 

5周年のご挨拶


年齢を重ねるほどに、時間の過ぎるのがどんどん速くなる、とはよく言われることですが、ここのところ、それこそ1年があっという間だなあと感じるようになって指折り数えてみると、建築業界のお世話になりはじめてから、まもなく27年になります。


そして、気づけば弊社も昨日で、業務開始から6年目に入りました。いまこうして振り返っても、本当にあっという間でした。


とはいえ、この間、


完了・進行中のクライアント様と専門工事業者の皆さん、
建物検査法人と検査にお邪魔する現場の方々、
製図講座のスタッフの方々と生徒さんたち、
同じ土俵で頑張っている建築士の皆さん、
そして、この「ご挨拶」を読んでくださっている皆様・・・


と、思い浮かぶままに書き記してゆけばおそらくキリがなくなるほどに、本当にたくさんの方々との関わり合いのなかで「生かされている」のが弊社であり、そのなかでの役割、できること、しなければならないことは、この5年で5年分だけ明確になり、その思いはさらに強くなりました。


5年前、業務開始と同時にこのホームページを立ち上げ、そのなかで本ページを「店主敬白」と題して、建築の、とりわけ住まいづくりについて、それまでの経験から感じていたことを書いたのですが、 5年後の現在、建築を取り巻く環境は、幸いなことに不況感は脱して、というかむしろ忙しいほどになっています。


(「店主敬白」は、この後に掲載しています。もしよろしければご笑覧ください)


ただ他方では、そうした表面的な忙しさとは別に、かし保険や第三者機関の検査等で他社さんの現場を拝見するごとに感じるのは、仕様や管理方法を工夫しながら、各社それぞれに「それぞれの現場での品質管理」に誠実に取り組まれていて、その背景にある設計・積算についても同じことが窺える様子です。


こうした「地に足の着いた家づくり」が各地で着実に進められている実感には、私も負けないように、更に日々精進せねばならないぞと思うのですが、この実感は、皆で、この業界の誇り、とでもいうようなものを作り上げ、積み上げているような連帯感に繋がる、なんだか「ほっこり」できる手応えでもあります。


本日で5年と2日目の弊社ですが、これからも、目の前の計画、案件を更によりよいものにするために、知恵を絞り汗を流すことを一日ずつ、こつこつ積み重ねてゆく所存です。


引き続き、御贔屓の程、宜しくお願い申し上げます。


2018年1月19日  
渡辺浩二


(以下、「店主敬白」です。)


渡辺浩二です。


はやいもので建築業界に足を踏み入れて、もうすぐ22年になります。振り返ったところからながめるとあっという間で、月日の流れるのは本当にはやいです。毎日のあたらしいチャレンジを一所懸命に続けながら、ふと気が付いたら今に至っていた、というのが偽らざる実感です。


この20年あまりで、私たちの国の建築をとりまく状況はおおきく変わろうとしています。

 
景気の低迷と人口の減少により、建設業、そのなかでもとりわけ住宅にかかわるものには、これまでのお決まりのアナウンスだった、「スクラップアンドビルドからの脱却」を具体的な結果として求められるようになっています。そしてこのことは、地に足の着いた家づくりの、はじまりの合図なのだとも感じています。


その建物は、
暑さ寒さを遮る堅牢なシェルターであり、
街並みをかたちづくるはじまりであり、
光と風と時間がそこを通り抜けて、
ひとびとがそこで暮らす(過ごす)場所である。
 
 
あらためて言葉にすれば、このように考えながら日々の業務にあたっています。


暮らし向きに沿った、その土地が持つ特徴を最大限引き出せる家を予算内でつくること。「触媒」としての職責を果たすために、これらの言葉は常に私の傍らにあります。心地よさとは、普通のことがらの積み重ね、組み合わせのなかにこそ宿るのだとも思っています。


建築をとりまく状況は今おおきく変わろうとしているけど、設計・施工のひとつひとつを大切にして、あたらしい空間をクライアント様、職人さんたちとともに創りあげてゆくこと、言葉と手とを用いて皆で現実の建築を編み上げてゆくことは、時代や世の中がどんなに変わろうとも変わらない、ヒトの営みに属する行為です。


誠心誠意、業務に励みます。
宜しく御贔屓の程、お願い申し上げます。


家づくりは、ひとつずつ手順を踏んで進めば、それは、決して「難しいこと」ではありません。
 

2013年1月18日