渡辺浩二 設計室

分離発注(オープンシステム)の家づくり あなたらしい住まいを建築家のワン・ストップサポートで

店主敬白

店主敬白(2013年、開業時のご挨拶です)


渡辺浩二です。


はやいもので建設業界に足を踏み入れて、もうすぐ22年になります。振り返ったところからながめるとあっという間で、月日の流れるのは本当にはやいです。毎日のあたらしいチャレンジを一所懸命に続けながら、ふと気が付いたら今に至っていた、というのが偽らざる実感です。


この20年あまりで、私たちの国の建築をとりまく状況はおおきく変わろうとしています。

 
景気の低迷と人口の減少により、建設業、そのなかでもとりわけ住宅にかかわるものには、これまでのお決まりのアナウンスだった、「スクラップアンドビルドからの脱却」を具体的な結果として求められるようになっています。そしてこのことは、地に足の着いた家づくりの、はじまりの合図なのだとも感じています。


その建物は、
暑さ寒さを遮る堅牢なシェルターであり、
街並みをかたちづくるはじまりであり、
光と風と時間がそこを通り抜けて、
ひとびとがそこで暮らす(過ごす)場所である。
 
 
あらためて言葉にすれば、このように考えながら日々の業務にあたっています。


暮らし向きに沿った、その土地が持つ特徴を最大限引き出せる家を予算内でつくること。「触媒」としての職責を果たすために、これらの言葉は常に私の傍らにあります。心地よさとは、普通のことがらの積み重ね、組み合わせのなかにこそ宿るのだとも思っています。


建築をとりまく状況は今おおきく変わろうとしているけど、設計・施工のひとつひとつを大切にして、あたらしい空間をクライアント様、職人さんたちとともに創りあげてゆくこと、言葉と手を用いて皆で現実の建築を編み上げてゆくことは、時代や世の中がどんなに変わろうとも変わらない、ヒトの営みに属する行為です。


誠心誠意、業務に励みます。
宜しく御贔屓の程、お願い申し上げます。


家づくりは、ひとつずつ手順を踏んで進めば、それは、決して「難しいこと」ではありません。
 

2013年1月18日