事例集
川沿いの白い家
鳥取県米子市の南、大山を仰ぎ法勝寺川を望む高台に建つ住宅です。
建物正面に接する、北側前面道路より2メートル高い位置にある敷地は、逆に南側隣地の公園からは3メートル下がった位置関係にあります。道路からの自然なアプローチを設けながら公園からの視線は遮って、通風と採光を確保できる配置、外構、室内の構成について検討を重ねた結果、建物南側の土間に奥行き3メートルの下屋根を架けて上部(公園)からの視線を遮り、吹き抜けに面する高窓から採光を確保する計画ができあがりました。庭と畑に通じる位置にある土間は、内外部を曖昧に区切る緩衝地帯にもなっています。室内は、建物中心にダイニングキッチンを据え、そこから吹抜、高窓、トップライトを通して光や風、気配が行き来する空間構成となっています。日野川支流から吹く夏の季節風は、吹抜上部に集まる熱気を外に運び出します。屋根断熱と相まって、夏でもエアコンが必要ないほどです。2006年「電化住宅コンテスト」佳作、2007年「OSデザイン賞」銅賞受賞の家です。