木立に囲まれた住宅の建替工事です。建物正面に張り出したテラスは、室内と庭を曖昧に繋いで区切る緩衝地帯であり、「車椅子を想定した場合の、無理のない勾配のバリアフリー動線」でもあり、物干し場でもあります。雨の日でも濡れずに通り、居て、干すことができるように、テラスと玄関ポーチには全面に屋根を架けました。室内から庭への視界の妨げとならないよう、テラス、玄関ポーチは屋根構造にひと工夫を加えて無柱空間にしています。室内にある、花器のための部屋は、花器の大きさや重さや取り出し方などについて、生け花を指導されるクライアント様にご指南いただきながら設計案を纏めました。